2016,2,20江戸川区瑞江 そら歯科医院 浜松です。
今日は生憎の天気となっています。夕方からは嵐になるとか
みなさん気をつけましょうね。
久しぶりに、症例をアップします。
以前被さっていたクラウン歯頚部からの虫歯進行により、中がスカスカ
となり噛むのがままならない、我慢も限界という事で来院された患者さんです。
ブリッジですので、片方の歯だけでしばらく支えていたようです。
確かに、これでは噛めないですよね。
さてどうしようかという事です。
すでに2本が欠損していますから、通常だと入れ歯の適応ですが、
どうしても入れ歯はイヤとのことなので、歯根を引っ張り出してみましょうか?
いう事になりました。
ただし、条件はかなり悪いですからねと、説明させていただきました
虫歯をある程度取り除き、ワイヤーをフックさせがっちりとスーパーボンド
で固定します。
挺出方向と長さを計算しながら、もう一方(仮歯の中にワイヤーを通し)も
ゴムがかけられるように曲げておきます。
ゴムが伸びた状態から、戻ろうとする力を利用して、歯を動かそうという
原理です。
ここで重要なのが、2つのワイヤーが強固な事、歯から取れないことが
絶対条件となります。
どうですか!
明らかにフック同士の距離が狭まっていますよね。
これで、2ミリくらい出て来たでしょうか。
このまま保定するか迷いましたが、ワイヤーを調整して、あと1ミリ
挺出することにしました。
健全な歯質が11ミリ、土台[ポスト)を7~8ミリ打ち込むとして、やはり
条件はかなり厳しく、ぎりぎりの選択と言えます。
でも、再修復不可能ではないわけで、今回はかすかな望みにかけて
みようと思っています。
患者さんの希望と、状況の難易度、自分のスキルを鑑みて、出来る限り
の事をしてみました。
何とか長く持ってくれることを、祈りながら
おしまい